BOOK OF THE YEAR 2021!
皆さま、ごきげんよう。
今年も残るところあと僅かとなりましたね。
学校は冬休みに入り、生徒のいない校内はとても静かです。一抹の寂しさを抱え、ふと窓から見下ろした中庭に佇む一台のソリ(段ボール製?)。先日の音楽祭でとあるクラスが使った大道具を見て、楽しかった思い出がちょっとおセンチな心を温めてくれました。サンタさん、ありがとう。(音楽祭の模様は、自由の森日記にてご覧ください)
さてさて、今年最後の図書館は、2021年を彩った本と題しまして、12月6日発売の『ダ・ヴィンチ』2022年1月号にて、ブック・オブ・ザ・イヤー2021 小説部門第1位に輝いた『オルタネート』をご紹介致します。
ちょっと待って、そもそも「ブック・オブ・ザ・イヤー2021」って何、『ダ・ヴィンチ』って何、という方もいっらしゃると思います。
『ダ・ヴィンチ』はKADOKAWAが発行する月刊誌で、書籍情報や作家さん・本好き芸能人の方へのインタビュー記事が掲載されています。ちなみに1月号の表紙は、自森とご縁のあるあの方、星野源さんが飾られていますよ!なんということでしょう~!
中でも、「ブック・オブ・ザ・イヤー2021」は1月号の目玉ともいうべき企画で、「本好き5132人」の声で選ばれた珠玉の作品を、小説(単行本)・コミック・文庫・エッセイ、ノンフィクション、その他の4部門でランキング化。2021年を本で振り返ることのできる素敵な企画になっております。
そして、冒頭にも書きましたが、加藤シゲアキさんの『オルタネート』(新潮社)が堂々の小説部門1位!!自由の森学園でも生徒に人気の作品でしたので、嬉しさもひとしおです。加藤さんおめでとうございます!
まだオルタネート読んだことないよ~、という方へ向けて、ネタバレにならないざっくりとあらすじを紹介させていただきますね。
全国配信の料理コンテストで起きた”事件”の後遺症に思い悩む新見蓉(にいみ いるる)、母との軋轢を機に絶対真実の愛を求め続ける伴凪津(ばん なづ)、高校中退後、<亡霊>に導かれるまま上京した楤尚志(たらおか なおし)。高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」を軸に、人と”繋がる”とは何かを問う青春小説。
『ダ・ヴィンチ』のインタビューで加藤さんが「書くときに若い人とってできるだけ読みやすくしようと思っていたんですが、子どもっぽくはならないよう気をつけていました」とおっしゃっているのですが、まさにそのさじ加減が絶妙。文章にどんどん引き込まれて・・・気が付くと最後まで一気に読み進めてしまう引力
を持つ作品です。
今年の5月には、全国からエントリーした高校生が審査員となって受賞作品を選ぶ「高校生直木賞」も受賞。高校生たちが4時間にも及ぶ激論を闘わせた末に、贈られた賞ですのでご興味のある方はぜひ、お手に取って読んでみてください。
自森の皆も図書館にあるから読みに来てね~。